本講演では、中国の East China University of Science and Technology(ECUST:華東理工大学)のRubin Wang氏にお越しいただき、ECUSTの Institute for Cognitive Neurodynamicsの紹介をしていだきました。Rubin Wang氏は名古屋大学の電子工学科で学位を取られ、日本学術振興会の研究員として名古屋大学と共同研究をし、現在の東華大学の教授になられました。その課程でPspringer出版社のCognitive Neurodynamicsと言うジャーナルの編集長も努められております。 Cognitive NeurodynamicsのImpact Factorは2010年時点で2.263と、高い数値を維持しています。
Institute for Cognitive Neurodynamicsでは現在修士課程17人、博士課程7人、4人の学部生が所属しています。また、今年度の7月からこれまで玉川大学脳科学研究所のグローバルCOE研究員であった潘 曉川氏が教授として着任しました。助成金はNational Science Foundation of Chinaの7projects、Ministry of Education of Chinaの5projects、上海政府の3projectsから受けています。研究課題としては、「大脳皮質における神経情報の符号化、復号化」、「学習・記憶の力学的モノモデル」、「動作の力学的制御」などを取り上げ、新たなトピックとして「ラットやサルにおける意思決定や推論の神経メカニズム」についても取り組まれています。
研究所の研究内容としては、「神経情報処理におけるエネルギー符号化」、「神経情報処理における位相符号化の応用」。「その他の神経信号やニューラルネットワークのモデリング」、「学習・記憶の力学的モデル」、「動作の力学的モデル」、「触知性や神経制御の力学的モデル」、そして「意思決定や推論の神経メカニズム」について研究されています。
同研究所では、オリジナルの革新的研究として「ニューラルエネルギーとエネルギーのニューラルコーディング」について研究を行っています。タイトルにあるようにニューラルコーディングの際のエネルギーがどのようになっているのかを研究しており、今後の成果を期待しています。
日時 | 2011年9月2日(金)10時00分~11時30分 |
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場所 | 玉川大学研究管理棟5階507室 |
報告者 | 脳情報研究科 博士課程後期1年 上條 中庸 |