友愛とは、自分と他者の相互信頼を醸成することであり、相手の気持ちの推測と共感、相手の目的の実現への支援などを含み、コミュニケーションの基礎として不可欠です。このようにきわめて心的過程による友愛も、ロボットが人間社会と生活に浸透するにつれて、人間的な心のメカニズムを持たないロボットに適用する必要が生じてきました。本研究グループは、コミュニケーションによる対人関係の構築に関して、認知、発達、言語、知能情報、ロボット工学の分野から、多面的理解をめざして研究活動を行っています。
科学的根拠に立てる教育をめざす言語発達の基礎研究(「玉川大学赤ちゃんラボ」)と、それを実際に教育現場で応用するための教材・教育プログラムの開発(「キッズラボ」「Tamagawa Early Learning Project」)を行っています。
ヒトとロボットの円滑なコミュニケーションの実現のため,ヒトの心的メカニズムをロボットに組み込むための研究を行っています。このときのポイントは、
人間の行動と心の過程の間についての知識
です。一般に他人の心の過程は観測できません。それに対してヒトは、自分の心を観測して学習し、その知識を他者に当てはめることで他者の心を推定しています。
この過程を、工学的な情報処理モデルとして定式化していくことをめざしています。