原　塑

研究概要

行動や認知機能に極めて高い統合性を示す動物にのみ合理性は帰属するが、高い統合性を示す動物は人間だけであることから、人間のみが合理的動物であると哲学の伝統においてみなされてきた。以上の合理性の概念に基づき、合理性を支える人間の存在様式を神経科学、認知科学上のデータを用いながら明らかにする研究をおこなっている。

原著論文

• 「意図的行為は理由の空間に含まれるのか？ 意図的行為における因果・表現・制御」、『共生の現代哲学:門脇俊介記念論集』, 原塑, The University of Tokyo Center for Philosophy, 2011, 11 - 32
• 「大学における教養教育を通じた脳神経科学リテラシーの向上～ポスト・ノーマル・サイエンスとしての脳神経科学とその科学リテラシー教育～」, 原塑、鈴木貴之、坂上雅道、横山輝雄、信原幸弘, 『科学技術コミュニケーション』, 2010, 第7号, 105 - 118
• 「状態空間意味論：脳はどのように世界を表象するのか？」, 原塑, 『思索』, 2010, 第42号, 1 - 30
• 振り込め詐欺への神経科学からのアプローチ, 永岑光恵,原塑*,信原幸弘, 社会技術研究論文集, 2009, 6, 177 - 186
• 「脳のモジュール化と神経科学によるイノベーション」, 原塑, 『MORALIA』, 2009, 第16号, 1 - 25
• 「振り込め詐欺への神経科学からのアプローチ」, 永岑光恵、原塑、信原幸弘, 『社会技術研究論文集』, 2009, 6, 177 - 186
• 食品による＜社会＞の増強－オキシトシンと神経経済学, 原塑, 科学, 2008, 第78巻第8号, 860 - 864
• The Phenomenal Theory of Representational Content: A Similarity-Based Approach, Hara, S., Proceedings of the 1st BESETO Conference of Philosophy, 2007, 58 - 68

著書

• 『道徳の神経哲学――神経倫理からみた社会意識の形成』, 原塑、「刑法における嫌悪感情の役割と社会脳――リーガル・モラリズムと嫌悪感情」芋阪直行編, 新曜社, 2012
• 『脳神経科学リテラシー』, 信原幸弘、原塑、山本愛実編著, 勁草書房, 2010
• 脳科学と社会－脳リテラシーの観点から－『東京大学社会人科学講座－生命科学編－　脳とこころはどこまで科学でわかるか』, 原塑*,廣野喜幸, 南山堂, 2009
• 「脳科学と社会：脳科学リテラシーの観点から」『脳と心はどこまで科学でわかるか』, 原塑、廣野喜幸, 南山堂, 2009
• テクストからの展望、ジェームズ『心理学原論』（村田純一編『講座 哲学第５巻 心／脳の哲学』）, 原塑, 岩波書店, 2008
• テクストからの展望、大森荘蔵『物と心』（村田純一編『講座 哲学第５巻 心／脳の哲学』）, 原塑, 岩波書店, 2008
• 『脳神経倫理学の展望』, 信原幸弘、原塑編著, 勁草書房, 2008

国際会議

• S.Hara, M.Yamamoto, The Varieties of Self, Joint Tamagawa University/Caltech Lecture-course on EMOTION, California Institute of Technology, U.S.A., 2009/02/18
• Hara, S., Yamamoto, M. , 口頭発表, The Varieties of Self. , Joint Tamagawa University/Caltech Lecture-course on EMOTION. , California Institute of Technology, 2009/02/18
• S.Hara, Phenomenal Theory of Representational Content, The XXII World Congress of Philosophy, Round Table ”Frontiers of Cognitive Neurophilosophy of Consciousness.”, Seoul, 2008/08/02

国内会議

• 原塑, 口頭発表, 「ドイツにおける脳神経倫理」, 第20回日本生命倫理学会, 九州大学, 2009/11/30
• 原塑, 口頭発表, 「神経科学リテラシーとは何か？：目的と概要」, シンポジウム「神経科学リテラシー」, 東京大学, 2009/05/23
• 原塑, ドイツにおける脳神経倫理, 第20回日本生命倫理学会, 九州大学（福岡）, 2008
• 原塑, 神経科学的行為理論意図的行為, 日本科学哲学会第40回大会, 中央大学, 2007
• 原塑, 動機づけられた行為の報酬理論, 哲学会第四十五回研究発表大会, 東京大学, 2006
• 原塑, メディア暴力の神経倫理学, 日本倫理学会第五十七回大会, 東京大学, 2006
• 原塑, 信念欲求心理学の批判的評価, 科学基礎論学会総会, 電気通信大学, 2006

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