高橋 英之
所属 |
玉川大学脳科学研究所(2013年4月より大阪大学大学院工学研究科・特任助教) |
役職 |
グローバルCOE研究員 |
専門分野 |
認知科学 |
研究キーワード |
自閉症・意思決定・視線解析 |
所属学会 |
神経科学学会・認知科学会 |
研究概要
コミュニケーションにおいて他者への思い込みが我々の認知や意思決定に大きな影響をあたえること、さらにコミュニケーションに問題を抱える自閉症の人達は、このようなメカニズムに何らかの問題があることが分かってきました。私はこのようなメカニズムを計算論的に理解するために、他者と行う単純な協調・競合ゲームにおけるヒトの意思決定とその背後にある神経基盤をfMRIや視線計測などの手法を用いて研究しています。さらにコミュニケーションロボットを用いた心理実験も並行して行うことで、神経科学的に妥当性のある自閉症児のロボット療育法の開発を目指しています。
原著論文
- An investigation of social factors related to online mentalizing in a human-robot competitive game., Takahashi, H., Saito, C., Okada, H. and Omori, T., Japanese Psychological Research, 2013/04, 55(2), 144 - 153
- 乳児の主体性の萌芽を視線随伴課題で探る, 高橋 英之、宮崎 美智子, ベビーサイエンス, 2013/03
- エージェントの擬人化の背景にある並列的な認知処理, 高橋 英之、岡田 浩之、大森 隆司、金岡 利知、渡辺 一郎, 人工知能学会誌, 2013/03, 28(2), 264 - 271
- 幼児はいかに他者という記号をロボットに見いだすか?, 高橋 英之,岡田 浩之, 人工知能学会誌, 2012/11, 27(6)
- 自己・他者・物理的対象に対して構えを変える脳内メカニズムと自閉症スペクトラム障害におけるその特異性, 高橋 英之、宮﨑 美智子, 心理学評論, 2011/08, 54(1), 6 - 24
- 自己認識における運動主体感の役割と発達メカニズム, 宮﨑 美智子、高橋 英之、岡田 浩之、開 一夫, 認知科学, 2011/03, 18(1), 9 - 28
- 社会認知における「社会的思い込み効果」の役割とその脳内メカニズム, 高橋 英之、大森 隆司, 認知科学, 2011/03, 18(1), 138 - 157
- コミュニケーションにおける曖昧さとその機能, 高橋英之,岡田浩之, 知能と情報(日, 2010, 22(4), 450 - 463
- 円滑な対人インタラクションを実現する対象認識に応じた認知的構え調整機構のモデル化, 高橋英之 石川悟 大森隆司, 認知科学, 2008, 15(1), 202 - 215
解説
- 乳児の主体性の萌芽を視線随伴課題で探る, 高橋英之 宮崎美智子, ベビーサイエンス, 2013/03
- エージェントの擬人化の背景にある並列的な認知処理, 高橋 英之,岡田 浩之,大森 隆司,金岡 利知,渡辺 一郎, 人工知能学会誌, 2013/03, 28(2), 264 - 271
- 幼児はいかに他者という記号をロボットに見いだすか?, 高橋英之,岡田浩之, 人工知能学会誌, 2012/11, 27(6)
- 自己・他者・物理的対象に対して構えを変える脳内メカニズムと自閉症スペクトラム障害におけるその特異性, 高橋英之・宮﨑美智子, 心理学評論, 2011/08, 54(1), 6 - 24
- 自己認識における運動主体感の役割と発達メカニズム, 宮﨑美智子, 高橋英之, 岡田浩之, 開一夫, 認知科学, 2011/03, 18(1), 9 - 28
- 社会認知における「社会的思い込み効果」の役割とその脳内メカニズム, 高橋英之,大森隆司, 認知科学, 2011/03, 18(1), 138 - 157
著書
- エピソードでつかむ生涯発達心理学 (シリーズ生涯発達心理学) , 岡本祐子, 深瀬 裕子(編著), ミネルヴァ書房, 2013/04/20
- なるほど!赤ちゃん学: ここまでわかった赤ちゃんの不思議, 玉川大学赤ちゃんラボ (共著), 新潮社, 2012/06/29
国際会議
- H. Takahashi & M. Miyazaki, 招待講演, The sense of agency estimation in infancy from eye movement, Gaze, Bias, Learning II: Linking Computation, Neuroscience, and Cognitive Development, Tokyo, 2013/03
- Takahashi, H., Miyazaki, M., Okada, H., & Omori, T., ポスター発表, Can young infants be aware of the self-conducted volitional movement on a computer display?, the 2012 International Conference on Infant Studies, Minneapolis, Minnesota, 2012/06/07-2012/06/09
- Miyazaki, M., Takahashi, H., Okada, H., & Omori, T., 口頭発表, Using interactive eye-tracking to investigate infants’ sense of agecy
, The 5th international developmental psychology eye tracking methods conference (EyeTracKids 2012)
, Minneapolis, USA, 2012/06/05-2012/06/05
- Miyazaki, M., Takahashi, H., Okada, H., & Omori, T., Can young infants extend their own sense of agency outside the body?, The 15th annual meeting of the ASSC, Kyoto University, 2011/06/09-2011/06/12
- Takahashi, H. & Miyazaki, M., 口頭発表, Can young infants manipulate a cursor in a display by their own eye movement?, The 34th Annual Meeting of the Japan Neuroscience Society, パシフィコ横浜, 2011
- Hideyuki Takahashi, Michiko Miyazaki, Hiroyuki Okada, Takashi Omori, A new
quantification of extended sense of agency using eye control task -Toward the understanding of development of the extended self-, Neuroscience 2010,
SfN's 40th annual meeting, USA, 2010/11
- Hideyuki Takahashi, Keise Izuma, Madoka Matumoto, Kenji Matumoto, Takashi Omori, Neural correlates for strategic adjustment during interpersonal competitive game, 16th Annual Meeting of the Organization for Human Brain Mapping, Spain, 2010/06
- Hideyuki Takahashi, Hiroyuki Okada, Ryoya Saji, Haru Ando, Takashi Omori, Role of ambiguity of facial expression in emotion estimation, International Conference on Cognitive Neuroscience, Turkey, 2008/09
- Hideyuki Takahashi, Kazuyuki Samejima, Takashi Omori, Harumitu Murohashi, Yoko Kamio, Can individuals with autism pre-modulate their decision making process depending on social context?, Neuroscience 2007, SfN's 37th annual meeting, USA, 2007/11
国内会議
- 宮﨑美智子・高橋英之・岡田浩之・大森隆司, 口頭発表, Gaze-contingencyパラダイムを用いた乳児における行為の意図性の評価, 日本認知科学会第29回大会論文集,142-145
, 2012/12/14-2012/12/14
- 高橋 英之, 招待講演, ロボットの擬人化の背後にある複数の認知処理とその脳基盤, HCGシンポジウム, 熊本, 2012/12
- 高橋 英之・宮崎 美智子, 教育講演, インタラクティブ視線計測から心の世界に迫る, 比較心身症研究会, 東京, 2012/12
- 高橋 英之 海野 健, 自閉症児はロボットを擬人化するか? -ヒト・モノ認識の行動・生理指標からの推定の試み-, 認知科学会全国大会, 仙台, 2012/12
- 高橋 英之, 自閉症児のロボットに対する認識の時間変化の推定, 日本乳幼児医学・心理学会大会, 東京, 2012/11
- 宮﨑美智子・ 高橋英之, 口頭発表, 定型発達幼児における自己身体表象の獲得
, 日本心理学会第76回大会ワークショップ「身体性発達科学と臨床現場の対話」
, 2012/09/11-2012/09/13
- 高橋 英之, 招待講演, ロボットの擬人化の背後にある複数の認知処理とその脳基盤, 日本心理学会ワークショップ「社会的機能をはたす “相互作用”とは?」, 東京, 2012/09
- 宮崎 美智子・高橋 英之, 企画および話題提供, 幼児のロボットに対する距離感と自閉症療育, 日本心理学会ワークショップ「"身体性発達科学と臨床現場の対話 題目:定型発達幼児における自己身体表象の獲得"」, 2012/09
- 高橋 英之, 企画・司会, 日本赤ちゃん学会シンポジウム「視線から探る心の起源」, 2012/06
- 長井 志江・高橋 英之, 企画, 日本赤ちゃん学会ラウンドテーブル「乳幼児の間主観的世界からの自己と他者の気づき~心理学者、ロボット工学者、臨床家の対話~」, 2012/06
- 高橋 英之, 招待講演, 文脈情報の利用による不確実性対応の脳内メカニズム, 日本生理心理学会シンポジウム, 札幌, 2012/05
- 高橋 英之,斎藤 千夏,古市 光俊,岡田 浩之,金岡 利知,渡辺 一郎, コミュニケーションロボットの擬人化は単一の軸で捉えられるか? -擬人化における志向要因と情動要因の分離-, HAIシンポジウム2012, 京都, 2012
- 斎藤 千夏,高橋 英之,寺田 和憲,小嶋 秀樹,土師 知己,吉川 雅博,松本 吉央,大森 隆司,岡田 浩之, 機械の向こうの私〜ヒューマン-ロボットコミュニケーションにおけるfMRI研究〜, HAIシンポジウム2012, 京都, 2012
- 宮﨑美智子, 高橋英之, 鏡の向こうのあなたはわたし? ―自他分離の発達と臨床への計算論的接近―, 日本心理学会第75回大会ワークショップ, 2011/09
- 高橋 英之, 自他分離の発達過程を視線とロボットから探る, 名古屋大学 心理学理論研究セミナー, 名古屋大学, 2011/07
- 高橋 英之, 社会における「他者」とは何か? ―神経科学・ロボット・発達心理学からのアプローチ―, 「脳科学と経済実験―人間社会の理解」研究集会, 筑波大学, 2011/06
- 高橋 英之,宮崎 美智子,村井 千寿子, 企画および話題提供, 遊びと心的帰属 -モノとヒトの境界を決める神経基盤と「おともだち」ロボットへの展望, 第11回日本赤ちゃん学会「遊びの進化的,発達的起源と未来像」, 中部学院大学, 2011/06
- 宮﨑美智子, ラウンドテーブル話題提供, 赤ちゃんの興味が「見える」ベビー・アイチャットゲームの開発に向けて, 第11回日本赤ちゃん学会自主ラウンドテーブル「遊びの進化的,発達的起源と未来像」, 2011/05/07
- Takahashi, H. & Miyazaki, M., Can young infants manipulate a cursor in a display by their own eye movement?, The 34th Annual Meeting of the Japan Neuroscience Society, パシフィコ横浜, 2011
- 齋藤千夏,高橋英之,岡田浩之, コミュニケーションロボットに対する認識の多次元性HAI, HAI シンポジウム2010, 慶應義塾大学, 2010/12
- 高橋英之,宮崎美智子, 口頭発表, 「こっくりさん」の振る舞いの定量化 -self agency の有無に応じた視線軌道の差異, HAI シンポジウム2010, 慶應義塾大学, 2010/12
- 齋藤 千夏,高橋 英之,岡田浩之, コミュニケーションロボットに対する認識の多次元性, HAIシンポジウム2010, 慶応義塾大学, 2010/12
- 宮﨑美智子, 高橋英之, 視線により制御される動的インタフェース構築の試み -美観の読み取りシステム,注視による遠隔ロボット操作-
, 視線計測の新展開―視線で心は測れるか 日本心理学会第74回大会ワークショップ.(企画および話題提供・査読有), 大阪大学, 2010/09
- 片桐正敏, 高橋英之, ヒトを扱う脳,モノを扱う脳, 社会性の機能要素の追求 -知覚・注意・遂行機能- 日本心理学会第74 回大会ワークショップ.(企画および話題提供・査読有), 大阪大学, 2010/09
- 高橋英之, 西村望,大森隆司, 絵画鑑賞時の視線の動きから嗜好を読み取る, 日本認知科学会第27 回大会, 神戸大学, 2010/09
- 宮﨑 美智子,高橋 英之,岡田 浩之, ポスター発表, ボディ・マッピングにおけるヒト身体の特異性, 日本認知科学会第27回大会, 神戸大学, 2010/09
- 齋藤 千夏,高橋 英之,岡田 浩之, ポスター発表, ロボットを人として思うようになるプロセスの経時的追跡, 日本認知科学会第27回大会, 神戸大学, 2010/09
- 宮﨑 美智子,高橋 英之, 企画および話題提供, 視線により制御される動的インタフェース構築の試み -美観の読み取りシステム,注視による遠隔ロボット操作-, 日本心理学会第74回大会ワークショップ「視線計測の新展開―視線で心は測れるか」, 大阪大学, 2010/09
- 片桐 正敏,高橋 英之, 企画および話題提供, 社会性の機能要素の追求 -知覚・注意・遂行機能, 日本心理学会第74回大会ワークショップ題目:ヒトを扱う脳,モノを扱う脳, 大阪大学, 2010/09
- 高橋 英之,西村 望,大森 隆司, 絵画鑑賞時の視線の動きから嗜好を読み取る, 日本認知科学会第27回大会, 神戸大学, 2010/09
- 高橋 英之,宮﨑 美智子, 自己主体感の発達過程の検討 -Tobiiアイトラッカーによる視線で遊ぶスクラッチカード課題の開発-, 第10回日本赤ちゃん学会学術集会, 東京大学, 2010/06
- 高橋英之, 西村望, 大森隆司, 視線を利用した絵画観賞者の即時的嗜好推定, 電子情報通信学会ニューロコンピューティング研究会, 玉川大学, 2010/03
- 高橋 英之, 口頭発表, 競合場面においてmentalizingと意思決定に共通する神経基盤-行動の数理解析とfMRIによる検討-, 発達科学研究会, 京都大学, 2010/02
- 高橋英之, 他者が存在することによる意思決定戦略の変容 -fMRI を用いたその神経基盤の検討-, 社会心理学会WS 社会的意思決定の神経経済学, 2009/10
- 高橋英之, 西村望, 大森隆司, ポスター発表, 視線による絵画鑑賞者の嗜好推定, 第11回感性工学会大会, 芝浦工業大学, 2009/09
- 新在家 範子 高橋 英之 岡田 浩之 大森 隆司, ポスター発表, 対人インタラクションにおけるロボット表情の曖昧性の効果の研究, 日本認知科学会第26回大会, 慶応義塾大学, 2009/09
- 高橋 英之, 口頭発表, 意思決定における認知バイアスと報酬学習の相互関係の検討, 日本認知科学会第26回大会, 慶応義塾大学, 2009/09
- 高橋 英之, 口頭発表, 社会性の背後にある二つの認知的基盤についての仮説 –自閉症研究とロボット研究を通したアプローチ-, 第4回比較社会認知シンポジウム, 京大霊長類研究所, 2008/12
- 長村 茉紀,高橋 英之,岡田 浩之, ポスター発表, 相手の表情に応じた囚人のジレンマにおける戦略の変化, フォーラム顔学2008, 東京大学, 2008/10
- 高橋 英之,板垣 俊,岡田 浩之,大森 隆司, 口頭発表, 内省と事象関連電位による表情認知における文脈効果の検討, フォーラム顔学2008, 東京大学, 2008/10
- 永井 育子,高橋 英之,岡田 浩之, 口頭発表, ロボットの表情のあいまいさと信頼感, フォーラム顔学2008, 東京大学, 2008/10
- 新在家 範子,高橋 英之,岡田 浩之,大森 隆司, 口頭発表, コミュニケーションロボットの表情から受けるストレス量の評価, フォーラム顔学2008, 東京大学, 2008/10
- 高橋 英之, 口頭発表, 社会性と認知過程の文脈依存性, 日本心理学会第71回大会ワークショップ「社会性の定義を巡って」, 北海道大学, 2008/09
- 高橋 英之, 口頭発表, 文脈が意思決定や表情認知に与える影響とその効用, Catkat研究会, 青山学院大学, 2008/05
受賞
- HAI2011 Outstanding Research Award 優秀賞, 高橋英之,宮崎美智子,岡田浩之,大森隆司, 2012/12
- HAI2010 Outstanding Research Award 最優秀賞, 高橋英之・宮﨑美智子, 2011/12/04
- 日本認知科学会論文賞, 高橋英之, 石川悟, 大森隆司, 2009
記事掲載/その他
- 「子どものため」は何のため?~楽しい子育てリビング虎の巻~, ロボット療育の可能性についてのインタビュー記事, 雑誌 ホームシアター.ホワイエ(ステレオサウンド), 2013/03/11
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